ニザダイ科(Acanthuridae)−クログチニザ

クログチニザ
クログチニザ

和名:クログチニザ
英明:Mimic Surgeonfish(Chocolate surgeonfish)
学名Acanthurus pyroferus Kittlitz,1834
撮影:S.Goto
分布:和歌山県以南、八丈島、小笠原。〜インド・太平洋域。
特徴:珊瑚礁域や岩礁域の浅所に生息する普通種。幼魚は南日本の太平洋岸でも見られる。
体長25cmになる。背鰭棘数は普通8本とクロハギ属としては少ない。成魚では茶褐色の色彩で、鰓蓋部に大きな暗色帯がある。幼魚は各鰭が大きく、尾鰭後端が丸みをおびる。色彩は黄色もしくは体側前半が灰色、後方が暗色でコガネヤッコやヘラルドコガネヤッコ、ナメラヤッコによく似ている。これらの小型のキンチャクダイ科魚類は鰓蓋部に大きな棘を有しており、一種の擬態と考えられている。
モンツキハギも幼魚は黄色の体色をもつが、モンツキハギでは背鰭棘数が9本であることで本種の幼魚と区別可能。
成魚の体色はこげ茶色で、眼の周囲と鰓の縁が黒く、胸部が朱色をしている。幼魚には数パターンの体色があり、ナメラヤッコに似た前半が白く、後半が黒いものや、ヘラルドコガネヤッコやモンツキハギ幼魚に類似している黄色いものなどがある。モンツキハギの幼魚とは、尾ビレ後縁が丸いこと、背鰭・臀鰭後部が尾鰭とつながるくらいに長いことで区別できる。
藻類を主に捕食するが、動物質の餌も食べる。
熱帯域では食用として市場にもでる。幼魚は鮮やかな色彩で観賞魚として人気がある。


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